先日、不動産決済の立会中に横須賀在住の方から谷戸(やと)についての話題が出ました。横須賀にかかわりのある方であれば、例えば京急本線汐入駅から追浜駅までの間で車窓から見えたり、国道16号線の本町交差点から湘南鷹取入口までの間に見えたりするお馴染みの地理的光景ですが、横須賀市外の方からすると「やとってなに?」、「どういう字を書くの?」という具合に、まったく想像のつかない言葉です。
本日はその谷戸について、完全に私見として考えてみたいと思います。
目次
谷戸とは
谷戸とは、山あいに細く入り組んだ斜面沿いに住宅や田畑などがある地理のことをいい、横須賀でいえば人が通るのがやっとのような階段や車が通れてもすれ違うことができないような道に住宅などが立ち並んでいる光景です。
印象的な谷戸は、国道16号線から西にこんなに進んだら葉山町に入ってしまうのではないかというような道の先にある「十三峠」、くるくると酔ってしまいそうな道の先にある「旧市営田浦月見台住宅」があります。いずれも道の先にあるので、平地に住んでいる人間からすると横須賀にもこんなに景色の良い場所があるのかと感心してしまう景色が見えます。
谷戸のイメージ
谷戸は、山あいに細く入り組んだ斜面沿いにあるため、道が狭く、交通の便が悪く、生活するには何かと不便です。また、駐車場がない上に再建築が難しい物件が多く、売買価格もかなり低いイメージがあります。 横須賀出身の私が持つ谷戸のイメージは、直線距離で数百メートルしか離れていないお向かいの谷戸にある住宅であっても、谷戸の間を行き来するのに1時間以上かかるという悪いものでしかありません。加えて、木々が繁茂して手入れが大変、駅まで遠いという散々なものです。
谷戸の将来
横須賀市では、「アーティスト村」や「天空の廃墟」などと様々なアイデアで施策を展開し、プラス思考で横須賀の街づくりを進めているようです。旧市営田浦月見台住宅跡地もプラス思考に転換して、それなりの話題を生み出し、明るい兆しがあるように見えます。
ですが、話題になるのは谷戸の一部です。やはり谷戸は谷戸。衣食住が谷戸の中で完結するのであれば格別、そうでなければやはり不便でしかたありません。駅に出るにも、買い物に行くにも、ごみを捨てるにも必ず階段や狭い道を使わなくてはなりません。
実際、谷戸の不動産の一部は、管理されずに放置されていたり、0円物件として広告に出ていたりと、その将来性は見通せないものです。また、横須賀の人口減少に反比例して、谷戸のこういった物件が増えており、谷戸の将来は決して明るくはありません。なんとか谷戸の現状を変えてほしいと思いますが、その施策はなかなか無いのが現状のようです。
